「クドポンはさあ、やっぱ忙しいんじゃないの。
二日酔いで、患者を切り損なって殺したらまずいじゃ〜ん。
ふぇへっへっへ」
「シロクマちゃん、
そろそろウーロン茶にしとこうか。
笑い方が変だよ」
マスターはさりげなくグラスを替えた車用空氣清新機。
「シロクマちゃんの前科って、道交法違反?」
おばさんが、肉にかぶりつきながら聞いた。
「うん、駐禁。罰金刑だぞ。
金が無い時に。俺のばっかやろ〜」
扉が開き、ママが入って来た。
「ただいま。遅くなってごめん。
材料は間に合った? 冷蔵庫に入れとくね美康居」
マサヤが、いつもの雰囲気に戻った事にほっとしてつぶやいた。
「駐禁ですか。びっくりしたなあ。
なんだあ、マスターも道交法違反なの?」
「いや、俺のは風営法になるのかな。
以前、バイトを募集したのよ。
応募してきた女の子が、やる気がありそうだったんで、即採用したわけさ。
さすがの俺も、あれは分かんなかったわ」
思いっきりに顔をしかめるマスターだった皮膚水潤。